きちんと修理しても、「事故歴のある車」として査定額が下がってしまうことがあります。この価値の下落分が「評価損(格落ち損)」です。保険会社からは案内されないことも多い損害項目です。
1. 評価損とは
修理によって外観や機能が回復しても、事故歴・修理歴があることで中古車市場での評価が下がることがあります。この下落分を損害として請求するのが評価損です。ただし、常に認められるわけではなく、裁判例でも判断が分かれる項目です。
2. 認められやすいケース
- 初度登録からの年数が浅い車(目安として数年以内)
- 走行距離が少ない車
- 高級車・人気車種
- 骨格(フレーム)部分にまで損傷が及んだ場合
逆に、年式が古い車や損傷が軽微な場合には認められにくい傾向があります。
3. 金額の考え方
裁判例では、修理費の1〜3割程度の金額が認められる例が多く見られます。事案によってはそれ以上が認められることもあり、車種や損傷の程度など個別事情によって幅があります。
4. 請求のポイント
日本自動車査定協会(JAAI)の「事故減価額証明書」を取得するなど、価値の下落を客観的に示す資料が有効です。保険会社は評価損の支払いに消極的なことが多く、弁護士による交渉で結論が変わりうる典型的な項目といえます。
よくあるご質問
Q. 保険会社に「評価損は支払えない」と言われました。
保険会社の社内基準と裁判所の判断は別物です。認められる可能性のある事案かどうか、一度弁護士にご相談ください。
Q. どのタイミングで請求すればよいですか?
修理費の示談と同時に解決するのが通常です。示談成立後に追加請求することは原則できないため、示談前のご相談をおすすめします。
※ 本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。具体的なご状況については弁護士にご相談ください(交通事故のご相談は無料です)。